まずは、ありがとう
死にたい。死ななきゃいけない。自分なんか死んだ方がいい。消えてなくなりたい。こういう気持ちに押しつぶされそうになりながら、このページを開いてくれて本当にありがとう。
私の経験では、いのちの電話はなかなか繋がらない。繋がるまでの暇つぶしにでも読んでもらえたら、とても嬉しい。
私は現在30代なのだけど、うつ病のせいで、20歳前後に2、3回未遂を起こしている。処方薬を数百錠飲んだ。胃腸が人一倍丈夫なので、幸い大事には至らなかったけど、何のメリットもなかった。
一方で、私は自死遺族でもある。弟が死に、2年後に母が死んだ。残された人は「悲しい」という次元では済まない感情の中で生きることになる。とだけ、書いておく。
だから私は、絶対にあなたに自殺しないでほしいと思っている。でも、死にたいと思うあなたを責められないし、責めたくない。
だって、あなたのせいじゃないから。
死にたい気持ちは、うつ症状(死ね死ね団)のせい
今あなたは、「死にたい」「消えてなくなりたい」が自分の考えのように思えるだろうけど、それは違う。本当なので、信じてほしい。うつ病、あるいは一時的なうつ症状のために、そう思わされているだけ。
死にたい気持ちは、タチの悪い訪問販売みたいなものだと思っている。呼んでもいないのに、しつこくやってくる。
一時期、私はこれを「死ね死ね団」と呼んでいた。元ネタはよく知らないけど、フレーズがピッタリだと思ったので、自分の中でそう名付けた。「死にたみ」と呼ぶ人も多いので、置き換えて読んでくれてもいい。
死ね死ね団は、頼んでもいないのに突然やってくる。部屋のドアを蹴破りそうな勢いでノックし、大声であなたを呼ぶと思う。
とても怖いし、不安だと思うけれど、相手にしてはいけない。
キーワードは、やり過ごす。
ドアは決して開けないこと。彼らの声には耳を貸さず、窓から様子を覗いたりもせずに、ひたすらじっとやり過ごすのが一番賢いやり方。
その間、自分や他人を傷つけること以外なら何をしててもいい。
眠れるなら、それが一番楽だと思う。もし眠れそうもなかったら、ネットや動画で気を紛らわせるのもいい。食べられそうなら、お菓子でも何でもいいから食べてほしい。アルコールは元気になってからの方がおいしく飲めるので、今はやめておこう。
お風呂に入ってさっぱりするのもいいし、面倒なら入らなくてもいい。涙が出るなら、自然に任せて好きなだけ泣いてほしい。オススメのティッシュは鼻セレブ。
とにかく無事でいてくれれば、何をしてもいい。
死ね死ね団は、いつか必ず去っていく
とても長い時間に思えるだろうけど、そのうち死ね死ね団は諦めて、必ずあなたの元から去っていく。かなりしつこい相手だけど、いつか絶対に去っていくから、信じて粘ってほしい。
もう一度言うけど、なんとかやり過ごすこと。まともに闘わなくていい。
一度去った後も、彼らはまたやってくるかもしれない。でも大丈夫。相手にしないと、彼らは少しずつ「あ、この人見込みないな」と諦めてくれるようになる。
そしてこちらも、「あ、また来てるな」と冷静に対処できるようになる。
そうすると、死ね死ね団の訪問は「今日は調子悪いんだな」と気づくバロメーターくらいの存在になってくる。ここまで来ればこっちのもの。油断は絶対に禁物だけどね。
万一、うっかり死ね死ね団と契約してしまったら
死ね死ね団の口車に乗せられて、うっかり契約を結んでしまった場合も、いつでも解除できるので覚えておいてほしい。
私の弟は、残念ながら彼らと契約してしまった。まだ18歳だった。とても律儀な性格だったので、「一度契約したのだから」と誰にも言わずに半年かけて準備をし、実行してしまった。
そんなことをする必要は全くない。「もう決めたことだから」などと思ってはいけない。そんなの絶対に無効な契約だから、守る必要がない。民法でも「公序良俗に反する契約は無効」と定められているから、これはとても根拠のある主張なのだ。
だから、死ぬのをやめるのは正しい。
今は何も考えないこと
きっと今は、辛い気持ちと嫌な考えで、頭と心がいっぱいだと思う。
しんどいね。苦しいよね。こんなの、なってみないとわからないよね。この世にこんな種類の苦しみがあるなんて思わなかったよー!って感じだよね。
とりあえず今は、未来のことも過去のことも考えるのをやめよう。
自分の未来は、死ね死ね団がいない時に考える。その方が、絶対に良いアイデアが浮かぶから。
今日は自分をいたわってほしい。これはお願いです。
物事が好転するまでには時間がかかるかもしれないけど、「死にたい気持ち」は、粘っていれば絶対遠ざけられるようになる。少しずつ、少しずつ遠ざかっていくから、今日もあなたに生きていてほしいです。
ゆっくり休んでね。
【2019/3/7 一部改訂・追記】
この記事は、「とにかく誰もうつや無気力で死なないでほしい」という気持ちがいっぱいの時に書きました。
最後まで読んでくださって、本当にありがとう。
死にたい・消えたい気持ちと付き合うための、記事の目次ページを作りました。この記事とはまた違う角度や雰囲気で書いていますが、もしよかったらどうぞ。