引き続き、クラウドソーシングを使って在宅で働いていた頃の話です。
今回はライター系の仕事について。
前回に続き、目線が結構シビアかもしれませんが、「思ってたのと違う…」という事態を減らすための参考になれば幸いです。
前回の記事はこちらです。
- クラウドソーシングでは、Webライターが主流
- 私がWebライターにトライした頃の情勢
- 報酬は低め
- 稼ぎたいなら、質より量
- 要修正・不採用の場合も
- 掲載先がわからないことも
- 著作権は放棄
- 通常のライティング以外の仕事
- クラウドソーシングのWebライターの適性
- 楽しかったライター案件
クラウドソーシングでは、Webライターが主流
まず前提として、クラウドソーシングで募集されているのは「Webライター」の仕事が大半です。紙媒体は滅多に見かけません。
- 企業やお店のサイトのコンテンツ
- ブログ記事
- 口コミや感想
“Webライター”と、いわゆる“ライター”の違い
私は、Web専門のライターと、紙媒体を含めて広く活躍するライターはやや違う職種だと思っています。インフラエンジニアとプログラマ(SE)の違いみたいなものでしょうか。パン屋とケーキ屋…だとちょっと違いすぎるか。
SEOスキル(検索・クリックされるetc.) ≧ 文章のスキル >> 個性
これが私の印象です。ブロガーともまた少し違うんですよね。
私がWebライターにトライした頃の情勢
私は2014年頃にWebライティングをしていたのですが、今振り返ると時期が悪かったと思います。当時のこういった構造のせいです。
現在はGoogleのアルゴリズムの変化などで、状況が改善されていると思います。ただし、Googleのさじ加減ひとつで市場が変わるということは、今後も簡単に変化が起きる可能性があります。
Webライターを長く続けたいのであれば、柔軟に変化に対応していくか、自分にブランド力をつける必要がありそうです。
報酬は低め
現在も、初心者は1文字辺り0.3〜0.5円くらいが相場です。その辺を目安に、書きやすそうな条件の案件から始めると良いと思います。
それ以下の案件もたくさんあります。500文字で40円なのに要求事項が盛りだくさん、などなど。
実績を積んで、安定して文字単価1円を超えられると、仕事として続けやすくなるのかなと思います。私はギブアップしましたが…。
稼ぎたいなら、質より量
それなりの収入を得たければ、どうしても量産する必要が出てきます。スピード勝負です。
また、クライアントには品質も求められますが、その「質」は、一般的な「文章の上手さ」「面白さ」と基準が違う場合も多いです。文章が上達する保証はありません。速くはなると思います。
要修正・不採用の場合も
書いた文章に修正依頼が入ることもあれば、採用してもらえない場合もあります。不採用の場合は報酬が支払われません。
採用基準をよく読み、真面目に書けば不採用は少ないですが、ごく稀に「不採用にしておいて、こっそり掲載する」という大変悪質な人がいますので、相手の評価はしっかりチェックしましょう。
掲載先がわからないことも
納品する文章の掲載先(URL)が明記されている案件と、そうではない案件があります。単発の仕事に関しては、不明な場合がほとんどです。
納品した文章を後で検索にかけると、どんなサイトに掲載されたかわかります。
著作権は放棄
文章の著作権は、クライアントに譲渡するケースがほとんどです。自分のブログへの転載を含め、二次利用は不可だと思ってください。
権利とは別の話ですが、ある程度の規模のサイトと長期契約すると、執筆者の名前入りで記事を掲載してもらえる場合はあります。
通常のライティング以外の仕事
一から文章を書くだけではなく、特定の作業に特化した案件もあります。
- 記事タイトル作成
- キーワード作成
- リライト(他人が書いた記事を修正・再構成)
- 校正・校閲
編集者や校正者に近いイメージです。思わぬ適性が見つかったりもしますので、色々試してみるのも手です。
クラウドソーシングのWebライターの適性
向いている人
- 執筆のスピードが速い
- 割り切って書ける
- Webで読まれるコツを学びたい
- 調べ物が好き
あまり向いていない人
- 純粋に文章表現が好きで、書いた文章に愛着がある
- 個性を活かしたい
- 文章力を極めたい
- Web業界の動向に興味がない
私は後者寄りなので、向いていないと思いました。
後者の人は、自分のブログを書く方が楽しめると思います。もし職業にしたいのであれば、クラウドソーシングではなく、興味のある媒体に直接応募するのがお勧めです。
楽しかったライター案件
ネガティブな話が多かったので、最後に楽しかった思い出を。
不動産会社のサイトに掲載するコラムを書いたことがあります。マンションの設備がテーマでした。
「前任者と同じ感じで書いてください」という依頼だったのですが、その前任者の文章がかなりクセの強いものでした。「ちょいワルダンディ」みたいな雰囲気です。雑誌『LEON』を読むような男性が、面白おかしい文体で書いた感じ。
女性の私が男性になりきり、「男の生き様が〜」という文体に寄せて書くのは、めちゃくちゃ楽しかったです。報酬も良くスムーズに進んだお仕事でした。
なかなかレアな経験でしたが、時にはクラウドソーシングでこういった楽しいお仕事に出会えることもあります。
事務系のお仕事については、こちらに書いています。