生きるを手繰る

生きづらい私が、生きる気持ちをゆるりと手繰り寄せるために

いただきます #文章スケッチ

不思議な文章スケッチの始まりです。一体何なのかは、こちらで説明しています。

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 文章スケッチ

はるか遠くの田んぼから、ゆらり揺られてやってきたそれは

すっかり今はみずみずしくなって、ほかほかの湯気に包まれて

お茶碗の中で、つやつやと光を放っている

 

シャキッと粒が立っている、と言うよりは、どうものんびりした感じに見えるけど

それはたぶん、研いだ人がのんびり屋だからに違いない

 

口に運ぶとふんわり柔らかくて、でも噛みごたえもしっかり残っていて、さっぱりと甘い

きっと誰だって、ほっとしてしまう味だ

 

いつもより少し遅くなってしまった食事

目の前の、白くてなだらかな山は、みるみるうちに小さくなる

 

透明感のある白

でも決して冷たくない、温かみのある白

 

水と光をたくさん閉じ込めた白

 

そんな白さから、たくさんエネルギーをもらった後には
満足そうにピカピカとしたお茶碗がひとつ

 

少し新しい気持ちで、ごちそうさまを言いたくなる季節

 


斬新な食レポをしようとしたあまり、ものすごくスベった人みたいになっていますが、これも人前で恥をかく練習ということにしておきます。

 

新米の季節ですね。

これを読んでくれた方が、今日もみんな自分のペースで、おいしくご飯を食べられますように。